2025年3月13日木曜日

腰椎手術のドリルで神経切断、歩けなくなった女性が医師ら提訴…着任1年で医療事故8件 2021/12/18 10:54

 腰椎手術のドリルで神経切断、歩けなくなった女性が医師ら提訴…着任1年で医療事故8件

2021/12/18 10:54


 兵庫県の赤穂市民病院で昨年1月、腰椎の手術を受けた70歳代の女性が歩行できなくなるなどの重度の後遺障害が残ったとして、女性と家族が市と執刀した当時の医師を相手取り、約1億1500万円の損害賠償を求める訴訟を地裁姫路支部に起こした。


神戸地方裁判所姫路支部

 病院側は医療過誤は認めているが、医師が手術中に起こしたミスなどについて十分な説明がなかったとして提訴に踏み切った。医師が関わった他の7件でも医療事故が起きているが、病院側は「手術が直接的な原因とはいえない」としている。医師と病院側はいずれも棄却を求めている。



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 訴状によると、女性には重い腰痛があり、医師の執刀で腰椎の一部を切除する手術を受けた。この際、ドリルで骨の切削操作中に硬膜を傷つけ、露出した神経を切った。女性は手術直後から脚がまひして歩くことができなくなり、ぼうこうや直腸にも障害が残ったという。


 医師は手術前に「早くしなければ人工透析になる可能性がある」などと説明したが、原告側は根拠はないと主張。術後の説明でも神経損傷の有無について「神経かわからない」と曖昧な説明だったとしている。


 医師は2019年7月に同病院脳神経外科に採用された。着任から1年で8件の医療事故が報告され、外部有識者が検証。女性については、同病院が医療安全対策実施要項で定める医療事故の区分で、2番目に重大な「レベル4」(障害や後遺症が一生続く場合)に該当すると認定された。他の7件は医療過誤にはあたらないと判断した。


 医師は20年3月以降、手術の執刀などを禁止される処分を受け、今年8月に退職している。


 原告代理人によると、女性の家族は「医療事故を続けていた医師なのに、なぜ執刀させたのか経緯を知りたい。説明も十分ではなく不誠実だ」と話しているという。病院側は「係争中で答えられない」としている。

2025年2月1日土曜日

中居正広“自己破産”まっしぐら!? 謝罪表明も…木村拓哉もサジを投げた「庇うものは誰1人いない」

 中居正広“自己破産”まっしぐら!? 謝罪表明も…木村拓哉もサジを投げた「庇うものは誰1人いない」

2025.01.16




中居正広 (C)週刊実話Web

これまで頑なまでに口を閉ざしていたタレントの中居正広がコメントを発表した。


昨年末から報じられている女性とのトラブルに関し、謝罪したのだ。


中居は「お詫び」と題した文書の中で「トラブルがあったことは事実です」と認めた上で、「双方の代理人を通じて示談が成立し、解決していることも事実です。?略?なお、示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました。また、このトラブルについては、当事者以外の者の関与といった事実はございません」と語った。




この発表を受け、テレビ界や芸能界から驚きの声が上がったという。


「年明けから出演するテレビ各局の番組やCM、ネット動画がすべて差し替えになる中、多くの関係者は“休業発表”だと信じていたんです。ところが何のことはない、自分の保身だった。結局、芸能活動に際し『支障なく続けられることになりました』と説明し、テレビ界や広告界に対する自主規制を解除する要請だったわけです」(広告代理店幹部)



中居正広の芸能界退場は決定事項?

もっとも、中居をめぐり業界関係者の誰もが口にするのが「終わりの始まり」だという。


伝説のアイドルグループ『SMAP』の元リーダーとして好感度ナンバー1の人気を誇っていた中居だが、やはり、芸能活動の休業発表は時間の問題だ。


「9000万円という異例の示談金から推測するに、女性は相当の被害に遭ったはずです。ネット上では、不同意性交の可能性も指摘されている。もし、それが真実ならば、中居は自ら芸能界からの退場を宣言したに等しい」(芸能ライター)


さらに、「休業とは名ばかり。実情は芸能界引退だ」と苦虫を噛み潰したような顔をするのは、中居と公私に渡って付き合いのある民放キー局のバラエティー番組のプロデューサーだ。


多くのテレビマンは今回の騒動について「自業自得」と口裏を合わせたかのように同じ証言をする。


「昔から女癖が悪かった。まさに手当たり次第…。それを旧ジャニーズ事務所の幹部らが一つずつ握り潰してきたんです。もはや中居を庇うものは誰1人いない。旧ジャニーズ事務所関係者も、草彅剛や稲垣吾郎、香取慎吾、さらに木村拓哉に至るまでサジを投げました。また、笑福亭鶴瓶や所ジョージなど、中居シンパを口にしていた大物芸能人たちが貝のように黙っています」


今後だが、中居のレギュラー番組はリニューアル及び打ち切りになることが内定している。


「スポンサーからは莫大な違約金を請求される。中居は常日頃、貯金が10億円と豪語していたが、自己破産まっしぐらです」(事情通)


中居は今、何を思う…。


「週刊実話」1月30日号より


2024年12月1日日曜日

生保レディの「枕営業」がネット保険の台頭で増加!? 内部告発で分かった生命保険会社の驚きの実態【危なすぎるブラック企業の闇1】

 生保レディの「枕営業」がネット保険の台頭で増加!? 内部告発で分かった生命保険会社の驚きの実態【危なすぎるブラック企業の闇1】

2024年11月30日 16時00分週刊実話Web




ネット保険の台頭により、従来の対面契約型の生命保険会社は苦戦を強いられている。


そんな中で相変わらず「ノルマ」という呪いをかけられた外交員たちの中には、「ノルマ達成のためには手段を選ばない」という者も少なくない。


そこで生保業界のウソのような本当の話を紹介しよう。




老舗に数えられる某生保会社の外交レディだった元木弥生さん(仮名・28歳)は、今年になって「妊活」を理由にブラックすぎる会社を「ようやく」退社できたという。


彼女の内部告発を聞いて欲しい。


「もともとわが社はノルマがきついことで有名でしたが、ネット保険にお客様が流れたり、コロナ禍で対面契約が自粛されたことでかなり追い詰められたみたいで、コロナ明けからノルマが倍増されました」


ノルマを達成できないと「業務指導」という名目で上司に呼ばれ、時に人格否定にも等しいようなお説教を延々と受けるという。


「お説教という名のパワハラとモラハラが終わると、大口の顧客を紹介されます。そうした企業に出向いて『新規のお客を紹介してもらえ』ということなんです」


「出向く」と言っても通常の営業スタイルではなく、有休か業務時間外に先方に行って雑用や使い走りのようなことをやるらしい。


「男性ですと休日を返上して、先方の会社のBBQ大会の手伝いをした人がいました。設営・調理・片づけで全身が筋肉痛になったそうです。草野球大会の助っ人に駆り出されて腕を骨折した人もいます。毎晩のように先方の社長の送迎ドライバーをやらされている人もいますね。社長が夜遊びしている間ずっと待機しているんです。ガソリン代は支給されるとえはいえ、睡眠時間がなくなります。他にも、子供のおもちゃを買うためとか、イベントの場所取りのために夜中から並ばされたりとか、完全に便利屋化してますよね」






ノルマを達成すれば旅行やブランド品も支給

これが女性社員の場合だと、家事や介護の手伝いなど、ヘルパーのようなことをやらされたりするらしいが、やはりメインは「枕営業」だという。


「生保レディのこうした営業ぶりを都市伝説のように考えてる人もいるみたいですけど、これはガチです。会社から要求されるんですよ。しかも、その女性の年齢とか容姿によって会社が接待相手を振り分けるんです。若くて美人なら、超大口顧客という感じですね」


ちなみに、これを拒否することは「重大な規約違反」又は「業務妨害」「背信行為」として処罰の対象になるというから恐ろしい。


「もっと怖いのはそうした業務を遂行したからと言って、ノルマを達成できるほどの契約を必ずもらえるとは限らないということです。『なんで、こんなことをやらないといけないの!?』と泣いている人もたくさんいましたし、『そんな会社辞めればいいのに』って思われるかも知れないけど、生保レディにはシングルマザーも多いし、みんな生活がかかっているんですよ」


ただ、無事にノルマを達成したときの見返りは大きいという。


給料に反映される歩合に加え、旅行やブランド品なんかのご褒美が支給されることもあるようだ。


もちろん、こうした実情は一部の生保会社の話ではあるが、社会全体がコンプライアンスを重視する時代において、完全にアウトだろう。


「うちの会社にも一応、コンプライアンス相談室はありますよ。まったく機能していませんが…。労基? そんなもの役に立たないですよ。労基の組織の中にうちの会社の息がかかった人間が何人いると思います? 労基の人間を接待することだってあるんですよ?」


生保会社の闇は思っていたより深いようだ。



「ミニスカ運動員」で選挙中も物議=東大医学部卒の資産家―田淵容疑者

 「ミニスカ運動員」で選挙中も物議=東大医学部卒の資産家―田淵容疑者


 公選法違反容疑で逮捕された医師田淵正文容疑者(66)の陣営は、女性運動員が選挙期間中、丈の短いスカートなど露出度の高い服装でビラ配りに参加する様子をSNSに投稿。「レンタル彼女」「受注案件」などの言葉も添えられていたため、「選挙活動としてふさわしくない」との声が上がるなど、X(旧ツイッター)上で物議を醸した。


 関係者によると、田淵容疑者は選挙期間以外も、自身の顔写真を貼り付けた街宣車で自身の選挙区内をたびたび走行。自分の名前を連呼し、「がんを克服します」などとアナウンスを繰り返していた。東京都目黒区長選にも立候補したことがある同容疑者について、同区議は「当選目的ではなく、医師としての自分を宣伝したかったのではないか」と語る。


 東大医学部出身の内科医で、目黒区で消化器クリニックを経営していた。資産家として知られ、区内にビルなど複数の不動産を所有していたという。 【時事通信社】

2024年10月12日土曜日

中1女子に2万円渡し性的暴行…逮捕されたロリコン維新元議員・椎木保容疑者は小中高の元教員


「日本維新の会」元衆院議員の椎木保容疑者(C)日刊ゲンダイ


 元衆院議員のうえ、小中高校の教師だった中年男は、繁華街の路上で面識のない女子中学生を「2万円あげるから遊ぼう」とナンパし、カラオケボックスに連れ込み、わいせつな行為に及んでいた。


 東京・新宿区歌舞伎町のカラオケ店で中学1年の女子生徒に性的暴行を加えたとして、日本維新の会の元衆院議員で職業不詳の椎木保容疑者(58=千葉県浦安市)が8日、不同意性交の疑いで警視庁新宿署に逮捕された。


 事件があったのは先月20日夕方のこと。椎木容疑者は出会ったばかりの女子生徒と2人でカラオケボックスに入った。



「入店後、しばらく経ってから、年の離れた男女2人が室内で怪しい動きをしていることにスタッフが気付き、報告を受けた店長が110番した。女子生徒はいわゆる歌舞伎町のトー横キッズみたいな派手系の女の子ではなく、ごく普通の感じの子だった」(捜査事情通)


 調べに対し、椎木容疑者は「カラオケボックスに女の子と2人で入ったが、性交はしていない」と容疑を否認している。


穴あき短パンで“イチモツ”ポロリしながら早朝ランニング…59歳小学校長の呆れた言い訳

 


「下半身が出てしまったが、見せようとしたわけではありません。短パンに1週間前から穴があいてしまった」


 調べに対し、小学校校長は、こう容疑を否認しているという。


 福岡県大川市の歩道で穴のあいた短パンから下半身を露出したままランニングをしたとして、筑後市立筑後北小の校長・松尾泰弘容疑者(59)が10日、公然わいせつの疑いで県警筑後署に現行犯逮捕された。


 今月8日と9日、現場を通りがかった通行人から「下半身を出して走っている人がいる」という目撃情報が相次ぎ、署員が付近をパトロールしていた。


 10日午前6時19分、半袖Tシャツに穴のあいた短パン姿の松尾容疑者が、ランニングをしながら現場に現れた。松尾容疑者がはいていた短パンの穴からイチモツがポロリと出ているのを署員が確認し、その場で逮捕した。松尾容疑者は「ノーパン」で、じかに短パンを着用していた。


■現場は自宅から1キロ


 現場は片側2車線の幹線道路で、松尾容疑者の自宅から1キロほどのところ。イチモツを露出したまま、自宅からの道のりをランニングしていたのだろうか。


「校長は心に病を抱え、9月から自宅で療養していました。筑後北中の校長を経て2021年4月に筑後北小に赴任し、今年末で役職定年になります」(筑後市教育委員会)


 松尾容疑者は8月下旬の2学期の始業式で児童にこんな話をしていた。


<失敗を恐れずに、「勇気」をもって、一生懸命に「挑戦」することが大切です。一番いけないのは、初めからあきらめてやらないことです。やらなかったら何もできるようになりません。皆さんには、ぜひ、「勇気」をもって、いろいろなことに「挑戦」してほしいと思います>


 ポロリに「挑戦」してはダメだ。


2024年8月13日火曜日

札幌すすきの事件の親子関係

 札幌・すすきののホテルで2023年、男性の首を切断し頭部を持ち去った、世間を震撼させた事件。札幌の親子3人が逮捕されました。


死体遺棄ほう助と死体損壊ほう助の罪に問われている母親の田村浩子被告(61)は、2024年6月4日に開かれた初公判で無罪を主張しました。

今回の裁判で明らかになったのは、驚愕…とも言えるいびつな家族の関係性と、事件当時の親子のやりとりです。

弁護側の冒頭陳述は以下の通り(一部抜粋)。

特異な親子関係と生活状況

◇不登校・友人なし…瑠奈被告の生活

▼娘の瑠奈被告は小学2年生のころから徐々に学校を休みがちになり、中学入学後は一切登校ができなくなる。

▼浩子被告と父親の修被告は、瑠奈被告を精神外科に受診させ、主治医の意見も聞き、中学3年生からフリースクールに通わせる。しかし瑠奈被告はフリースクールにはほとんど通えず、18歳ごろから自宅で引きこもりの状態になり、昼夜逆転の生活を送る。瑠奈被告は両親が一緒でなければ外出ができず、そのほとんどは修被告の送迎でゲームセンターや趣味のドールショップなどに行く程度で、友人もいない。


◇「田村瑠奈は死んだ」娘の変化

▼瑠奈被告は18歳のころから自殺未遂を繰り返すようになり「田村瑠奈は死んだ」「田村瑠奈の体には5~6人の魂が入って、体を借りているだけ」と言い、妄想が出始めた10年以上前から現在まで、自身が「田村瑠奈」である認識はない。

▼浩子被告と修被告も娘を「瑠奈」と名前で呼ぶことを許されなくなり「お嬢さん」などと呼ばなければならなかった。瑠奈被告も、浩子被告を「彼女」、修被告を「ドライバーさん」などと呼ぶようになった。

▼瑠奈被告はその時々で話し方や様子が別人のようになる時があり、時折虚空を見つめて、妄想上の恋人との会話も繰り返すようになる。

▼精神科医である修被告は、瑠奈被告の精神が不安定にならないよう、瑠奈被告の妄想に対し、肯定も否定もしないスタンスだった。そのため浩子被告も、瑠奈被告の妄想を否定しないよう細心の注意を払って接していた。

▼瑠奈被告は精神が不安定になると、意味不明な言葉を叫び、自宅の壁を殴って穴を空ける、さらに自傷行為や自殺未遂をするため、両親は瑠奈被告の希望は可能な範囲でかなえるようにしていた。

◇自宅はごみ山積み…父親はネットカフェで生活

▼田村家の自宅は、瑠奈被告が小学生のころまでは、家庭教師の先生や浩子被告の友人が来るなど、普通に整理整頓された家だった。しかし瑠奈被告がごみも含め、物を捨てることを嫌がるようになったため、自宅内は瑠奈被告の物やごみであふれかえるようになってしまった。自分の物を触られることも極端に嫌がるため、両親は瑠奈被告が置いたものを移動させたりすることすらできなかった。

▼事件直前は、足の踏み場もほとんどないような状態となり、居間は浩子被告が寝起きするスペースを確保するのがやっとで、修被告は自宅で寝るスペースをとることができず、ネットカフ ェで寝泊まりしていた。それでも修被告は、出勤前あるいは退勤後、必ず自宅によって浩子被告に頼まれた買い物をしたり、浩子被告の作った食事を受け取るなどしていた。1人で外出できない瑠奈被告が、ゲームセンターなどに行きたいと言った時は送迎もしていた。

◇特異な親子関係…娘に対する治療

▼瑠奈被告は6年ほど前、精神科のクリニックに通っていて、診断名としては躁うつ病という診断を受けた。その後瑠奈被告は、クリニックにも通わなくなり、修被告が薬を処方するようになった。

▼浩子被告ら両親と瑠奈被告は、周囲から見ると非常に特異と評価される親子関係になってしまっていた。

頭部を自宅に遺棄…動画撮影までの経緯

◇引きこもりだった娘の変化に喜んだ浩子被告

▼瑠奈被告は、数年前からホラー映画やSМに興味を持つようになっていた。それまでずっと引きこもりのような生活を送っていたが、2023年2月ごろから急に外出するようになる。

▼2023年5月28日、瑠奈被告の希望ですすきのにあるクラブの閉店イベントに修被告が連れて行くことになった。

▼瑠奈被告がいわゆる「クラブ」という場所に行ったのは、この時が初めて。午前3時ごろ、修被告が瑠奈被告をイベントに連れて行き、浩子被告は自宅で過ごした。

▼午前7時半ごろ、修被告から、「瑠奈被告がクラブで知り合った人と意気投合した」という連絡がきて、浩子被告は喜んだ。長い間引きこもりで、両親以外との交流がない瑠奈被告が、誰かと遊びに行くことは、母親である浩子被告にとっては、大きな前進だと思ったから。

◇被害男性との出会い・トラブル

▼その後、帰宅した瑠奈被告と修被告から聞かされた話に浩子被告は驚いた。その内容は、瑠奈被告がクラブでカラオケに誘われた人物について行ったところ、ホテルに連れて行かれ、そこで性的トラブルになったことだった。トラブルになった相手が被害男性だった。

▼瑠奈被告は男性に怒りを示していたものの、浩子被告には男性について「謝ったら許してあげる」と言っていた。

▼浩子被告は細かなことは聞いていなかったが、修被告から聞いたところによると、瑠奈被告は性的トラブルによって気分が落ち込むとともに、強い怒りの気持ちを持っていた。

◇両親は男性に“娘と会わないよう”懇願

▼6月中旬ごろ浩子被告は、瑠奈被告が修被告とともに、すすきののクラブを何件か回って男性を探し、7月1日に会う約束をしたと聞かされた。

▼修被告と浩子被告は、一度トラブルになった男性と再び会うことには消極的だった。しかし瑠奈被告の意思は強く、とても楽しみにしている様子だったこともあり、とめるようなことは一切言っていない。

▼そこで浩子被告と修被告は、男性に対し、瑠奈被告に会わないよう直接求めることにする。7月1日午後、修被告が公衆電話から男性に電話をかけ、瑠奈被告の関係者を名乗り、この後、待ち合わせ場所に行かないでほしいと頼む。しかし男性は「向こう(瑠奈被告)も会いたがっているわけだから」などと言って拒否したため、修被告は会うこと自体は止められないと思い、瑠奈被告が嫌がることをしないよう男性にお願いした。

◇「頭を持って帰ってきた」母親が見た地獄

▼事件翌日の朝、浩子被告は浴室に見慣れないプラスチックのケースと、そこに入った黒いごみ袋のよういなものを目撃する。瑠奈被告が嫌がるので、黒いごみ袋が何かは確認していない。

▼瑠奈被告から「頭を持って帰ってきた」と聞かされる。浩子被告は半信半疑だったが、頭部のない遺体発見の報道を見て、瑠奈被告の言葉が本当ではないかと考える。恐ろしくて中身は確認していない。

▼瑠奈被告から「見て」と言われる。あまりに普通の言い方だったため、警戒せずに浴室に行くと、洗い場に人間の頭部が置いてあった。

▼浩子被告は「この世の地獄がここにある」と思い、深い絶望感に襲われた。

◇頭部を直視できず、夫に助けを求めた浩子被告

▼7月7日、瑠奈被告が浴室で作業をすると言って、浩子被告に動画の撮影を頼む。具体的に何をするか、浩子被告は聞いていない。

▼浩子被告は頭部を直視できず、理由をつけて断り、修被告に助けを求めたところ、修被告が撮影を了承する。

▼その後、修被告が外出してしまったため、2人きりになった瑠奈被告から再び撮影を求められる恐怖を感じ、「撮影カメラマンするでしょ?」と修被告にメッセージを送信。軽い表現になったのは、瑠奈被告が浩子被告のメッセージを見ることがあったため、瑠奈被告に見られてもいいような日常的な表現を使った。

◇“運命を受け入れよう”逮捕されるまでの日々

▼自宅に頭部があることを知ってから、修被告と浩子被告の生活は言葉に尽くしがたいストレスを感じるものだった。2人ともなすすべもなく、あえてこれまでの日常どおり過ごした。

▼浩子被告は、かなり早い段階で警察の尾行に気づいていたので、両親はそう遠くない時期に瑠奈被告が逮捕されるだろうと思っていた。一緒に暮らせなくなる日がすぐそこまで来ていること、警察が来た時は運命を受け入れようと考えて、その日までのわずかな時間をこれまで通り家族として生活する選択をした。2人とも瑠奈被告だけが逮捕されるとしか思っていなかったところ、修被告と浩子被告まで逮捕されることになった。

◇死体遺棄ほう助罪について

▼浩子被告は、瑠奈被告が頭部を自宅浴室に置き続けたことを認識しながら、そのまま生活したことは間違いないが、瑠奈被告が頭部を隠す意思を持っていたとは思っていなく、隠匿を容易にする意思はない。

▼浩子被告は、瑠奈被告をとがめたり、警察に通報するなどのことはしていないが、頭部を隠す行為を容認するような発言も一切していない。特に何もしないまま生活を続けたことを、死体遺棄のほう助と評価することは不可能で、犯罪は成立しない。


◇死体損壊ほう助罪について

▼浩子被告は瑠奈被告からビデオ撮影をしながら頭部を損壊する計画を立てているとは聞いておらず、認識していない。修被告に対しても、抽象的に撮影を 依頼した。
瑠奈被告が浴室で頭部を損壊した際、浩子被告はその場にいなかった。

検察側の主張

検察は、浩子被告が娘の犯行を容認したと主張しました。

検察側の冒頭陳述は以下の通り(一部抜粋)。

▼浩子被告と修被告は、瑠奈被告に対し、幼少のころから叱ったりするようなことはせず溺愛し、成人した後も瑠奈被告の要望には最優先で応え、望むものも買い与えた。

▼瑠奈被告の食事の世話などは浩子被告がしていたが、常に瑠奈被告の機嫌を伺い、浩子被告は毎日のように瑠奈被告の様子をSNSで修被告に報告。

▼瑠奈被告にほしい物や食べたい 物を聞いて、それを修被告に買 って帰るように伝えた。

▼浩子被告と修被告は、瑠奈被告のことを「お嬢さん」と呼び、敬語を使っていた。

▼瑠奈被告は所有物の向きが、自分が置いた位置と違うなどと言った些細なことでも、浩子被告らに叱責。修被告が運転中であっても、その首を絞めて自分の怒りをぶつけるなどした。

▼それに対して浩子被告らは、瑠奈被告を叱ることはなく、謝るなどしてその怒りが収まるのを待っていた。

▼浩子被告は、瑠奈被告から「お嬢さんの時間を無駄にするな。私は奴隷です」「立場をわきまえて無駄なお金を使うな」という趣旨の誓約書を書かされ、奴隷のように扱われても、反論したりせず従っていた。

▼修被告も瑠奈被告から「ドライバーさん」と呼ばれ、瑠奈被告が望めば、ゲームセンターやクラブなどまで車で送迎し、夜通し遊ぶ瑠奈被告に徹夜で付き合った。

▼このように家族の中では、瑠奈被告が圧倒的な上位者であり、わがまま放題に振る舞い、両親は奴隷扱いをされても叱ることはせず、「瑠奈被告ファースト」の親子関係が形成されていた。

犯行状況

▼浩子被告は2023年7月3日ごろには、瑠奈被告が自宅に男性の頭部を隠していることを知ったが、7月24日、修被告とともに容認し生活を続けた。

▼瑠奈被告は浴室で、ビデオ撮影しながら頭部を損壊することを計画。

▼浩子被告は瑠奈被告から「ビデオカメラで死体損壊作業するところを動画で撮ってほしい」と求められ、実行を容認。修被告に対してSNSで「撮影カメラマンするでしょ?」などとメッセージを送り、依頼した。

▼修被告は浩子被告の依頼を応諾し、頭部を損壊する様子をビデオ撮影した。

検察は「事件前に瑠奈被告が被害男性との間に性的トラブルがあり、殺意を募らせていたことを認識していた」と指摘しました。

検察側と弁護側の主張が真っ向から対立した今回の裁判。

浩子被告に対して、「ほう助」という犯罪が成立するのかが争点となります。