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記事本文 違法薬物が友人、知人を介して広がっていく。2つの裁判を通して、
薬物が人間関係までも壊していく恐ろしさを再認識した。
MDMA(合成麻薬)を友人に売ったなどとして、麻薬および向精神薬取締法
違反の罪に問われた女性被告(21)の初公判を28日、東京地裁で傍聴した。
起訴状によると、被告は平成19年11月22日、茨城県土浦市の路上で、友
人にMDMA0・39グラムを1万円で売った。また、同市の自宅に乾燥大麻0
・886グラムを持っていた。罪状認否で被告は起訴事実を認めた。
被告の父親が情状証人として証言台に立った。
弁護人「薬物を使っていたのは知っていましたか?」
証人「一切知りません」
弁護人「薬物を使うのはなぜだと思いますか?」
証人「あまりにもかわいがりすぎた。本人をきちんと育てていれば、そうなら
なかった」
被告は親には居酒屋で働いているなどと偽って、暴力団の出入りもある飲食店
で働いていた。MDMAを売ってくれる外国人の携帯番号も、同僚から知ったと
いう。
被告がMDMAを譲渡した友人とは、2月6日の当欄で取り上げた元被告の女
性のことだ。同じ罪に問われた元被告は東京地裁で2月12日、懲役1年6月、
執行猶予3年(求刑懲役1年6月)の有罪判決を受け、確定している。
検察官「○○(元被告の名前)に違法薬物を渡すのに抵抗はなかった?」
被告「19のときに、○○から渡されたことがあった」
検察官「前にもらったことがあったから抵抗がなかった?」
被告「抵抗なかった」
その元被告は自身の裁判で「19歳の時に渋谷で売人から声をかけられて初め
てMDMAを1人で購入した」「●●(被告の名前)と一緒にカラオケで使った
」と供述していた。
弁護人「一番最初に違法薬物を使ったのはいつ?」
被告「19歳のときです」
被告が薬物にはまるきっかけを作ったのは元被告だったようだ。
検察官「○○と今後付き合いをしないと約束できない?」
被告「幼なじみなので複雑な気持ちです」
検察官「向こうから(MDMAを)もらった。違法なものをすすめた。それが
親友ですか?」
被告「親友です。小学校からの付き合いなので」
一方の元被告も自身の裁判で「一緒に改善したい」と述べ、被告との関係を断
つことを拒んだ。だが、弁護人が家族のことを口にすると被告の様子が変わった
。
弁護人「自宅から遠い拘置所まで面会に来てくれた父母についてどう思ってい
る?」
被告「今まで友人が第一で、家族は二の次。(逮捕されて)見捨てられると思
っていたけど、見捨てられなかったのがすごくうれしくて、逆に友人より親かな
と思った」
弁護人「幼なじみの○○との今後の付き合い方はどうする?」
被告「今の段階ではよくわからない。ただ、今までみたいな付き合いはできな
い」
薬物は心のすき間にふっと入り込んでくるのだろうか。自分だけは薬物を使う
ことはないと多くの人は思っている。だが、被告が語った理由は誰もが陥る可能
性のある悩みだった。
弁護人「昨年2月にMDMAを頻繁に使った理由は?」
被告「夜型の生活をしていて、客とのトラブルや当時付き合っていた人の悩み
で精神的に安定していなくて、病院に行かずに薬物の誘惑に負けた」
傍聴席と被告人席を隔てるさくは、われわれが思うより高くはないのかもしれ
ない。
検察側は懲役1年6月を求刑。判決は3月5日に言い渡される。
(末崎光喜)
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